イヤイヤ期。

ついに来た方、これから来る方へ

子どもにとって大きな成長の節目です。

自分でできることが増え、少しずつ自我が芽生える。

そして思い通りにいかないことが増えて、

感情をうまくコントロールできない日々が続きます。

親としても、この「イヤイヤ期」は毎日が挑戦です。

 

今回は

そんな2歳のさやかちゃんとお母さんのエピソード。

 

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子育てに家事にお仕事に

たくさんのことを抱えている

お母様、お父様に

すこしでもクスッと笑ってくれる時間や

子育てを楽しもうと感じていただければ

嬉しいです。

 

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2歳のさやかちゃんは公園に遊びに来ていました。

大好きな砂場で

手にいっぱいの砂をすくい

夢中でお城を作っていました。

雨の後の砂は湿っていて、

いつもより形がしっかりして楽しい。

しかし

その平和な世界に

突然お母さんの声が響きました。

「さやか、そろそろお家に帰ろうか。」

その瞬間

さやかちゃんの中で何かがぐらりと揺らぎました。

今まさに楽しんでいる

この砂遊びが「終わる」という

現実に向き合わなければならない。

まだ2歳の小さな心にとって

「終わる」ということは

永遠にその楽しさが

なくなってしまうように感じるのです。

「イヤ!」と、

さやかちゃんは叫びます。

 

 

 

 

お母さんの言葉を無視するように

彼女はさらに砂を手に取り、お城を作り続けます。

 

「まだやりたい!まだ遊びたい!」という

その気持ちがいっぱい。

ただ

小さな胸の中で楽しみたい気持ちと

大好きなお母さんが言う

「帰る時間」がぶつかり合う。

お母さんは優しく。

けれど少し疲れた声で

「雨が降ってくるから、

お家に帰って温かいお茶を飲もう」

と言いましたが

さやかちゃんは耳を傾けません。

 

さやかちゃんには

砂遊びが終わることが

どうしても受け入れられません。

心の中で

「もし今やめたらもう二度と

この楽しい遊びはできないかもしれない。」

と感じているのです。

 

しかし、

まだ言葉にはできないその感情。

 

ただ一言「イヤ!」

という叫びとなる。

 

 

お母さんもまた

さやかちゃんの反応に内心困り果てていた。

日々の生活の中で

毎回こうして対立が生まれるのは

お互いにとって疲れるものです。

 

「どうしてわかってくれないんだろう」と思いつつも

娘がただ、わがままを言っているだけでないことも

理解していました。

自分の感情をうまくコントール

できる年齢ではない。

だからこの「イヤイヤ」という言葉に

すべてを込めている。

 

しばらくその場で押し問答が続きました。

 

 

お母さんは考えました。

「今ここで無理やり連れて帰ったら、

さやかはもっと怒るかもしれない。

だけど、

いつまでもここにいるわけにもいかない…」

どうすれば娘の気持ちを理解しつつ

この子が納得できる形で

この状況を解決できるのか

お母さんも葛藤していました。

 

少し考えた後

「さやか、これで最後。

大きなお城を作ろう。

帰ったら一緒に絵本を読もうね。

砂のお城の絵本、覚えてる?」

と語りかけました。

 

その瞬間、さやかちゃんの中で

新たな感情が芽生えました。

 

「最後の大きなお城」

さやかちゃんは少しずつ

心を整理し始めました。

 

お母さんが約束してくれた絵本の時間も

楽しみの一つでした。

 

心の中で、砂場の楽しさが徐々に次の楽しみへと転換されていきます。

「最後の一つだけ…」と、小さく呟きながら、

さやかちゃんは新しいお城を作り始めました。

それが終わると、少ししょんぼりしながらも、

お母さんの手をしっかり握り、公園を後にしました。

 

まだ、遊び足りない気持ちが残っていましたが、

「次がある」というお母さんとの約束が

ほんの少しだけ心を軽くしてくれたのです。

 

この瞬間

さやかちゃんも、そしてお母さんも、

自分たちなりに少し成長したのです。

イヤイヤ期

何度も「どうして?」と疑問を感じる場面に直面し、時には疲れ果ててしまうこともありますよね。

でも、その裏には、子どもなりの一生懸命な気持ちがあるのです。

自分の世界を守りたい、まだやりたい、もっと知りたい。

限られた言葉でしか自分の気持ちを表現できないことから来る葛藤。

それを受け止め、丁寧に向き合うことで、

子どもも自分の感情を少しずつ整理する力を学んでいきます♪

 

 

次回のエピソードもお楽しみに☆彡